- 100kWを超える燃料電池フルスタックシステムの厳しいノイズ環境下で安定したインピーダンス測定を実現!
- 最大1000V 1000A 250kW
- 高精度・耐ノイズ性を確保
FCスタックの開発評価では、スタックの状態変化を把握するために内部インピーダンスのモニタが欠かせません。これに対して、 ⾼電圧・⼤電流を扱うFCフルスタックベンチは厳しいノイズ環境のため、インピーダンス測定で微小信号を正確に測定することが非常に困難でした。
「燃料電池インピーダンス測定システム」は、耐ノイズ性に優れた計測フロントエンドと信号処理技術により、厳しいノイズ環境下で⾼精度で安定したインピーダンス測定を実現しました。
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お気軽にお問い合わせください。044-223-79509:00-18:00 [土日・祝日除く]
お問い合わせ特長
高精度
耐ノイズ性を確保
フロントエンドと信号処理で、高電圧、大電流を扱うノイズ環境の厳しいFCフルスタックベンチで高精度で安定した測定を実現
高電圧、大電流対応
測定レンジ最大1000V*, 1000A
高電圧、大容量化が進むFCフルスタックに対応
* : 1000V入力はスタック測定Chのみ
多チャンネル・同時測定
最大14ch同時測定
スタックと同時にセルのインピーダンスを同時に測定することでスタック内の状態の違いを把握することが可能
最大250kWの回生負荷に対応
50kW毎の容量拡張
負荷容量50kW~250kW、350V/750V/1500Vの3つ電圧から選択可能
周波数スイープ測定と
固定周波測定機能をサポート
周波数スイープによるCole-Coleプロットの他に、FCスタックの状態モニタ用に固定周波数のインピーダンスを連続測定するモードをご用意
柔軟性
カスタマイズ対応
ソフトウェアのカスタマイズで各種FCスタックベンチに柔軟に対応
動作原理
重畳電流(AC分)と直流電流(DC分)をそれぞれ分けることで、減衰することなく重畳電流の掃引と回生化ができ、環境にやさしい正確なインピーダンス測定が可能です。
燃料電池交流インピーダンス測定
交流インピーダンス法は、発電状態の燃料電池のDC負荷電流に微小の交流電流を重畳させ、その時の電流、電圧波形に含まれる交流成分(振幅、位相)を演算処理で求め、インピーダンス値に換算します。
「FCスタックインピーダンス計測システム」は、交流重畳電流の周波数をスイープさせてCole-Coleプロットを表示する「周波数スイープモード」とユーザ指定の固定周波数で繰り返し測定した結果をトレンドグラフで表示する「固定周波数モード」を用意しました。Cole-ColeプロットでFCスタック全体の状態を把握し、 着目する周波数のインピーダンスの変化を「固定周波数モード」でトレンドグラフに表示させことでFCスタック内部の状態をモニタすることができます。例えば、電解質膜抵抗(Rm)に対応した周波数(例えば1kHzなど)を「固定周波数モード」で測定することで、FCスタックの運転状態を変えた時の電解質膜抵抗の変化を把握することができます。
周波数スイープモード
固定周波数測定モード
交流電流重畳用電子負荷
「FCスタック インピーダンス計測システム」に採用している交流重畳用電子負荷(Load station series)は、周波数特性が100kHzと高周波帯域までカバーしており、より正確にインピーダンス測定を実施することが可能です。
DC負荷電流用回生型直流電子負荷
「FCスタック インピーダンス計測システム」に採用している回生型直流電子負荷(Ene-phant series)は、50kWから250kWの大容量に対応しております。トランス絶縁方式を採用しており電力系統ノイズの影響を受けず、正確なインピーダンス測定を実施することが可能です。また回生電力ノイズはClassAに準拠しています。 回生電力ノイズにより他のデバイスに影響を与えないように設計されています。
90% 以上の回生効率
90% 以上(定格負荷時) と高効率を実現。
さらに定格電力の15% 以上であれば80% 以上の回生効率を実現。
回生電力ノイズ CISPR のClassA に準拠
トランスを用いた電気絶縁を採用
システム外観例
仕様
FCスタックインピーダンス測定システム基本仕様
区分 | 項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|---|
スタック高電圧 信号入力 | ch数 | 1ch | |
入力レンジ | 200mV~2000V | 最大入力1000VDCVまたは1414Vpeak(1kHz以下) | |
同期入力電圧 | 最大800V | *1) | |
セル電圧定電圧用+セル電圧信号入力 | ch数 | 最大13ch | |
入力レンジ | 10mV~200V | 最大入力140V(DC+AC Peak) | |
同期入力電圧 | 最大電圧400V | *1) | |
電流 信号入力 | 電流センサ | DC-CT | |
検出電流 | 最大1000A | 減衰比1500:1 / シャント抵抗:3Ω | |
電圧、電流信号 測定機能 | A/D 分解能 | 16bit | |
サンプリングレート | 最大1MS/s | ||
周波数帯域 | 300kHz | ||
帯域制限(LPF) | 400Hz/4kHz/40kHz/Full | ||
インピーダンス 測定部 | 測定モード | ・周波数スィープモード | 固定周波数 : 単一 / 2周波数 *3) |
・固定周波数測定モード | |||
・DC測定モード *2) | |||
周波数範囲 | 0.01Hz~10kHz | 19Hz未満はDCカップリング | |
19Hz以上はACカップリングで測定 | |||
周波数測定分解能 | 最大20ステップ / decade | ||
周期数 | 1 / 2 / 4 / 8 周期 | 1kHz以上は設定周期数のx10倍. | |
サンプリングレート | 測定周波数の x1000倍以上 | ||
測定確度 | 1% | 交流信号レベルが測定レンジの20%以上 で抵抗負荷 (位相差 =0)の場合 |
|
固定周波数測定間隔 | 1秒以内 | 1kHz固定, 1ch測定時 | |
交流重畳制御信号 | ±10V | 交流重畳用電子負荷装置制御 | |
一般仕様 | 周波数 | 47Hz~63Hz | |
定格電圧 / 消費電力 | 100/220VAC±10% / 260VA | 電圧範囲は工場出荷時固定 | |
動作範囲 | 5~40℃ | ||
その他 | 非常停止機能 | 無し | 必要な場合はお客様設備側で用意 |
*1 : システム全体の同相入力電圧は、交流重畳用電子負荷装置の仕様で制限される場合があります。
*2 : 「DC測定モード」は繰り返し測定した直流レベルをトレンドグラフに表示します。FCフルスタックの負荷電流やスタック電圧を確認するときにご活用頂けます。
*3 : 「固定周波数測定モード」には、単一周波数の測定以外に異なる2種類の周波数のインピーダンスを同時に測定する”2周波数”の昨日があります。
区分 | 項目 | 内容 | 備考 |
---|---|---|---|
ソフトウェア | 動作環境 | Windows10 64ビット | |
測定・制御機能 | インピーダンス演算、結果表示 | 保存データ : CSV形式 | |
ラインセンス管理 | USBキー |
※)特注にてAPI(アプリケーションプログラムインターフェース:要打ち合わせ)の準備が可能です。ただしユーザアプリケーションソフトウェアは、お客様で構築して頂く必要があります。
交流電流重畳用電子負荷 基本仕様
DC負荷電流用回生型直流電子負荷 基本仕様
本体標準価格(税抜):お問い合わせください
選定・搬入のご注意
機器選定について
- 瞬時過電圧が発生する可能性のあるD.U.T(被試験物)を接続する際は、定格電圧に十分余裕のある機器をご選定ください。
- 当社電子負荷はレンジ幅が広くなっております。印加電圧、負荷電流に対し電力制限が掛かる場合がございますのでご注意ください。
- 0V付近からの低電圧領域での負荷動作を御所望の場合は当社ドロッパータイプの最小動作電圧がない電子負荷をご選定ください。
設置について
- 製品への供給電源はお客様にてご準備ください。
- D.U.T(被試験物)と製品との距離はノイズや配線抵抗等の影響があるため、できる限り近い距離でご使用ください。
- 負荷線は、短く、太い電線をご準備ください。
- 大電流を急速にオフした場合、負荷線のインダクタンス成分により逆起電力が発生して過電圧印加となる可能性がありますのでご配慮ください。
- 電子負荷へ負荷電圧をブレーカー等のスイッチにより印加する場合、負荷装置はLOADをオフの状態で行ってください。
- 電子負荷は空冷用ファンを内蔵しています。設置時に空気の吸入口及び排気口をふさがないようご注意ください。
- 当社製品は産業用の装置として設計・製造されており、ハイセイフティ用途(*)への使用を想定した製品ではございません。予めご了承ください。
(* ハイセイフティ用途とは、極めて高度な信頼性や安全性が要求され、機器の故障や誤動作により、信頼性や安全性が確保されない場合、生命、身体や財産等に損害を及ぼす恐れがある用途のことを言います) - 製品ご利用前には、マニュアル記載の注意事項を必ずご一読ください。
上記を考慮せず製品を選定、ご使用になった場合、装置が停止、あるいは故障する原因となります。ご注意下さい。
搬入について
- 大型機器の搬入に際しましては、建物入口の高さや設置場所までの搬入経路の確認をお願いいたします。
- 製品のご納入は、原則として「国内指定場所での車上渡し」とさせていただきます。大型機器などの荷降ろし以降の作業はお客様にて実施をお願いいたします。
- 時間指定の配送や荷降ろし、現地試運転などの作業は、別途お見積もりのうえ当社にて承ります。ご注文の際にお申し付けください。
保守サービス
修理・校正のご案内
当社では、随時製品の修理および校正のご依頼を承っております。一部の製品を除き、原則定額料金で対応させていただいております。消耗品交換・メンテナンスの実施について
製品を長く安全にご利用いただくため、当社では年に一度の定期的な点検をお勧めしております。以下に、ご利用年数における交換推奨部品をまとめました。ご参照いただき、メンテナンスをご検討ください。ご不明な点等ございましたら、お買い上げの代理店にお問い合わせいただくか、こちらよりお気軽にお問い合わせください。
お気軽にお問い合わせください。044-223-79509:00-18:00 [土日・祝日除く]
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