GP-IBの接続台数制限を回避するには

計測用インターフェースとして広く普及しているGP-IBはANSI-IEEE488.1によって規格化されたものであり、機器の接続台数についての制約があります。ひとつはGP-IBのアドレス空間による論理的な制約であり、もうひとつはGP-IBドライバICによる電気的な制約です。
ここでは、これらの制約の概要及び物理的な制約の回避方法についてご紹介します。

論理的な制約

GP-IBのアドレスバスは5ビットとなっていることからアドレス空間は2進数では00000~11111、10進数では0~31までとなりますが、以下のように0と31は使えないと考えると1から30までの範囲となります。

2進  (10進)
00000 (0) … 一般的にPC(コントローラ)に割当
00001 (1)
00010 (2)
00011 (3)
00100 (4)

01111 (30)
11111 (31) … GP-IBのシステムで使用

※ ここでのアドレスはプライマリーアドレスを指します。

電気的な制約

論理的なアドレス空間では1~30まで使えることから、PC以外に30台の計測器を接続してコントロールできるように思われますが、実際は電気的な制約によりさらに制限されます。

GP-IBには右図のように制約がありますので、使用する際は注意が必要です。

また、電気的な制約としては上記以外に「ケーブル長」という制約もあります。IEEE488.1ではGP-IBケーブルは1本あたり2m以内、総延長では20m以内と規定していますが、市販のケーブルでは2mを超えるものもあるようですので注意が必要です。

電気的な制約の回避

電気的な制約を回避するために最も簡単な方法としては市販のGP-IBアイソレータを使用する方法があります。
※電気的な制限台数(14台)は規格値であり、ドライバICのドライブ能力(最低値)であり、14台を超えて使用しても問題無く動作する場合もあります。

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