バイポーラ電源とは?

あまり馴染みの無いバイポーラ電源について誰にでもわかりやすく解説

はじめに

一般的に広く普及している直流電源はバイポーラ電源ではなく、あえて言えば「ユニポーラ電源」と言うことができます。ちょっとわかりにくいので、これらの用語を分解してみましょう。

英語意味
ユニUni単一、ひとつ
バイBi双、二つ
ポーラPolar極性

以上から、ユニポーラ電源は「単一極性の電源」、バイポーラ電源は「双極性の電源」と言えます。

バイポーラ電源とは

バイポーラ電源を出力可能な電圧・電流のグラフとして図解するとこのようになります。

この図でおわかりのように、バイポーラ電源は電圧・電流共に「双極性」で使うことができます。これらの動作領域を「象限」と呼び、4種類の象限で動作するため「四象限電源」とも呼ばれます。

名称極性備考
第一象限電圧(+)、電流(+)電源として動作
第二象限電圧(+)、電流(-)負荷として動作
第三象限電圧(-)、電流(-)電源として動作
第四象限電圧(+)、電流(-)負荷として動作

 

このように、バイポーラ電源(四象限電源)は電源として使うだけでなく、電子負荷としても使うことができますので「二刀流の電源」と言えるかも知れませんね。

バイポーラ電源の用途

 バイポーラ電源は直流電源ではありますが、一般的な直流電源と比較して広帯域であり高速動作が可能です。ファンクションジェネレータと組み合わせることにより交流波形の出力もできるため、様々なデバイスの評価に使われています。

関連情報

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