まずは以下4つが当社交流電源の選定ポイントです

  1. 交流電源入力は?→単相?三相?
  2. 交流電源出力は?→単相?三相?皮相電力と電圧と電流はどれくらい?
  3. 製品形態は?
  4. 機能・オプションは?

選定ポイント①交流電源の入力は?

当社交流電源には以下の入力タイプがあります。

【1】交流入力電圧
(1) 交流100V系/200V系(rms)
(2) 交流200V系(rms)

【2】交流入力方式
(1) 単相2線式
(2) 三相3線式
(3) 三相4線式

選定ポイント②交流電源の出力は?

当社交流電源には以下の出力タイプがあります。

【1】交流出力方式
(1) 単相2線式
(2) 三相4線式(三相3線式)

交流出力方式ってなに?(テスますくんの知って得するポイント!)

当社の交流電源の内部はスター型です。海外でもお使い頂ける三相4線式で、日本国内の三相3線式にも対応出来ます。

【2】交流出力電圧
(1) 200V系(rms)タイプ(350V未満を当社独自の呼称目安としております)
(2) 400V系(rms)タイプ(350V以上を当社独自の呼称目安としております)

【3】交流出力皮相電力(出力電流)
(1) 小容量タイプ(単体容量5kW未満を当社独自の呼称目安としております)
(2) 大容量タイプ(単体容量5kW以上を当社独自の呼称目安としております)

交流電源出力選定の注意点は?(テスますくんの知って得するポイント!)

交流電源の出力側で、負荷の特性で突入電流が高い特性の負荷(機器)が接続されている場合もありますので、過電流保護機能(OCP)で電源停止してしまう場合もありますので、予め余裕のある定格電流の機種選定をおススメさせて頂きます。

交流出力のVAってなに?(テスますくんの知って得するポイント!)

交流電源の出力電力容量はW(有効電力)でなくVA(皮相電力)で表記されるのが一般的です。皮相電力とは「みかけの電力」とも呼ばれますが、負荷状況で消費される実際電力との違いがあります。そのため、無効と有効電力(力率)が判らない状態なので、みかけの電力で表記しています。

【4】交流出力周波数
(1) 通常周波数タイプ(500Hz未満を当社独自の呼称目安としております)
(例)40~500Hz/40~450Hz
(2) 高周波数タイプ(500Hz以上を当社独自の呼称目安としております)
(例)45~1000Hz/360~440Hzor760~840Hz

【5】交流出力結線
(1) スター(Y)型
当社の交流電源の内部はスター型となっております。

スター・デルタ(Y-Δ)結線

「相」と「線」の関係
  <電源側から見た時>
    設定電圧=相電圧
    線間電圧=相電圧(設定電圧)×√3
    線電流=相電流
  <負荷側から見た時>
    線間電圧=相電圧
    線電流=相電流×√3

スター・スター(Y-Y)結線

 「相」と「線」の関係
  <電源側から見た時>
    設定電圧=相電圧
    線間電圧=相電圧(設定電圧)×√3
    線電流=相電流
  <負荷側から見た時>
    線間電圧=相電圧×√3
    線電流=相電流

三相交流の覚えておくと便利な公式!(テスますくんの知って得するポイント!)

少しややこしい三相も以下の公式だけ覚えておくと、現場での概要計算など非常にお役に立ちます。
式はスター結線(Y)とデルタ結線(Δ)どちらでも使える公式です。

P=√3VIcosθ
  
P:三相交流電力、V:線間電圧、I=線電流、cosθ:力率

三相3線/4線/単相2線

選定ポイント③交流電源の製品形態は?

ご用途及び容量に合わせて当社交流電源には以下3つの形態があります。

  1. ベンチトップ型
    デスク上でのご使用及びラック実装可能な小容量クラスで、容量を追加する場合、並列で単体を増やしていくことも可能なシリーズもあります。
  2. 自立型
    車輪が底面に付いており、ラックに近い形態の自立一体型製品で大容量クラスが主となります。
  3. オーダーメード型
    お客様ご要求仕様により、基本構成としてラック実装して他治具・制御ソフト・緊急停止アラーム/スイッチ類/パトライト等SI(総組)を加えたシステム製品です。

選定ポイント④交流電源の機能は?

当社交流電源には各シリーズごとに特長ある機能がございます。ここでは便利な代表的な機能をご紹介させて頂きます。

  • 過電流フォールドバック機能
    モーターやコンプレッサなどの負荷は大きな起動電流が発生しますが、交流電源の過電流保護(OCP)が働くと停止してしまいます。これを回避するために流す電流を制限して徐々に駆動していく機能がフォールドバック機能です。
  • リモートセンス
    交流電源で被試験体まで長い距離を配線した場合に配線抵抗により電圧降下が発生します。これを補正する機能で、より正確な電圧を電送することが可能です。(当社6300(A)/6500(A)他)

選定ポイント④交流電源のオプションは?

交流電源には各シリーズごとに通信を中心に様々なオプションがございます。以下代表的な一味変わったオプションをご紹介します。詳細は仕様書をご参照下さい。

  • アナログ外部制御
    PLCなど外部制御機器を使って交流電源お電圧・周波数・ON/OFFのリモート制御が可能です。(当社6300(A)/6500(A)他)

交流電源の当社歴史と実績は?

2003年以来、電力回生型のスイッチング回路方式の交流電源を中心に開発・発売してまいりました。1987年電源自動試験システム「PTS-500」内の交流電源となる「model-502」が最初の起源となります。以下に開発・発売年表をまとめました。

内容
2021年薄型・多機能交流電源「EALシリーズ」交流電源「EALシリーズ」
2018年400Hz対応の交流電源「6300A/6500Aシリーズ」交流電源「6300A/6500Aシリーズ」
2017年ローコスト交流電源「6900Sシリーズ」交流電源「6900Sシリーズ」
2013年小/中容量交流電源「EACシリーズ」交流電源「EACシリーズ」
2011年大容量プログラマブル交流電源「EABシリーズ」交流電源「EABシリーズ」
2010年大容量プログラマブル交流電源「61000シリーズ」交流電源「61000シリーズ」
2008年プログラマブル交流電源「6600シリーズ」交流電源「6600シリーズ」
2006年ローコスト交流電源「6900シリーズ」交流電源「6900シリーズ」
2006年コンパクトリニア交流電源「6800シリーズ」交流電源「6800シリーズ」
2006年プログラマブルリニア交流電源「6700シリーズ」交流電源「6700シリーズ」
2005年三相出力タイプ大容量プログラマブル交流電源「6400シリーズ」交流電源「6400シリーズ」
2005年単相出力タイプ大容量プログラマブル交流電源「6500シリーズ」交流電源「6500シリーズ」
2004年三相出力タイプの大容量プログラマブル交流電源「6300シリーズ」交流電源「6300シリーズ」
2003年2kVA 交流・直流電源「PA-2003」交流電源「PA-2003」