回生型電子負荷とは
回生型電子負荷とは、入力の電気エネルギーを変換し、系統に電力回生する電子負荷です。従来のドロッパー方式の電子負荷ですと熱に変換されるだけの入力エネルギーをスイッチング方式にすることにより電力変換して系統へ戻すことが可能です。
また当社では交流と直流を両用出来る回生型電子負荷の為、UPS機器の試験で交流と直流の負荷試験を1台で行いたい場合等では省スペースやコスト面で貢献が可能です。
回生型電子負荷の主な役割
- 模擬負荷動作/模擬負荷消費
- 負荷入力電力の系統への電力回生
- 系統との電気的絶縁
(例)
・各種電子機器のエージング負荷試験
・インバータ、コンバータの負荷試験
・モーター、モータードライバー(INV)の模擬
・UPSの負荷試験
回生型電子負荷の動作原理
内部は信頼性の高い安全な商用トランス+AC/DC(整流ユニット)、DC/AC(DC/DC)(インバータユニット)となっており、IGBTまたはSicをスイッチング(PWM)動作して電子負荷のふるまいをさせます。
回生型電子負荷の回路方式
スイッチング回路方式(PWM)
PWMとは?(テスますくんの知って得するポイント!)
Pulse Width Modulationの略です。パルス幅変調方式とも言われ、パルスのディーティサイクルを変えて制御します。
またスイッチングにはハードスイッチング、ソフトスイッチングなどがあります。
回生型電子負荷の種類
- 片方向(電子負荷動作+系統への電力回生)タイプ
回生型電子負荷の選定目安は?(テスますくんの知って得するポイント!)
- ドロッパー回路方式の電子負荷よりイニシャルコスト減や省スペースにもなりますので、低電圧領域や高速応答性をあまり必須としない負荷試験などには比較的向いています。
- 回生効率のグラフを見る時は、どうしても効率が落ちる低領域時の効率性能も見ておくといいかと思います。
回生型電子負荷の入力種別
- 交流または直流入力タイプ(交直両用)
- 直流入力タイプ(直流専用)
回生型電子負荷の機能構成
回生型電子負荷は以下主に8つの機能により構成されています。
- 模擬負荷動作/模擬負荷消費
- 系統への電力回生(系統監視機能)
- 測定
- 設定
- 表示・操作・アラーム
- 通信(リモート制御)
- 並列(マスタースレーブ)運転
- その他・オプション
スイッチング電源の回路方式とは?
スイッチング電源と言っても様々な以下回路方式があります。各ご用途やコスト面等からメーカーごとに最適な回路を選択使用しています。
大容量電源向き:ブリッジ形
並列による容量アップが容易なフォワード形
コストメリットのある:リンギングチョーク形
①非共振型コンバータ | (1)チョッパ方式非絶縁形 | 一石式・他励式:降圧形、昇圧形、昇降圧形 |
(2)絶縁形 | 一石式・他励式:フライバック形、フォワード形 多石式・他励式:プッシュプル形、ハーフブリッジ形、フルブリッジ形 一石式・自励式:リンギングチョーク形 | |
②共振型コンバータ | 他励式:電流共振型、電圧共振型、部分共振型 | |
③チョッパ方式 | 一石式:非絶縁昇圧形 |