POLって、そもそもナニ?

POLとは

 POLはDC/DCコンバータの一種で、Point Of Loadを略したものです。コンピュータのマザーボードに電源を供給する場合、一般的に高速なデバイス(CPUなど)ほど大きな電流が流れます。また、流れる電流に比例して電圧降下が発生し、例えば電源の出力端で電圧5V出ていたとしても経路の電圧降下で5Vよりも大幅に落ちることが考えられます。

 このような現象を回避するために、電源の出力端を負荷(CPUなど)の直近のポイントに配置することが考案されました。小型のDC/DCコンバータを負荷(Load)の直近ポイントに配置したため、Point of Loadと呼ばれます。

動的電圧降下

 電流が変化しないときの電圧降下を静的な電圧降下と呼び、降下する電圧はオームの法則で容易に求めることができます。また、電流が急激に変化したとき瞬間的に大きな電圧降下を発生することがあります。これは、経路インダクタンスの影響によるもので、動的な電圧降下と呼ばれます。

合わせて見たい(動画)

 POLコンバータは、このような動的電圧降下も含めて回避するために負荷であるCPUなどの直近に配置されているのです。

POLコンバータの試験

 POLコンバータの負荷(CPUなど)は高速に動作すると同時に電流も高速に変化しています。逆に言えばPOLコンバータは負荷の高速な電流変化に耐えることが必要となります。このため、POLコンバータを試験するときは、高速な電流変化を模擬できる電子負荷(高速電子負荷)が使われています。

関連情報

高速電子負荷製品情報 

Low-Lケーブルって、そもそもナニ? 

スイッチング電源の負荷過渡応答って、そもそもナニ?