三相交流電源の結線(3線式・4線式)ノウハウ(動画あり)

このアプリケーションでは、三相出力タイプの大容量プログラマブル交流電源「QAシリーズ」と負荷の接続例についてご紹介します。
QAシリーズ」の出力電圧設定は、システムパラメータの設定により「相電圧」または「線間電圧」で行うことができます。工場出荷時の設定は「相電圧」になっているので、供試物の入力電圧が「線間電圧」で規定されている場合は注意が必要です。
また、一部の国の電源電圧試験を行う場合、標準の出力電圧310V(相電圧)では不足する場合があります。このような場合の試験方法についてもご紹介します。

QAシリーズと負荷(供試物)の接続例

供試物が三相3線式の場合

供試物への印加電圧=線間電圧

QAシリーズ本体のフロントパネルにある「SYSTEM」スイッチで、システムパラメータ「P-L」を「Line」に設定します。

供試物が三相4線式の場合

供試物への印加電圧=相電圧

QAシリーズ本体のフロントパネルにある「SYSTEM」スイッチで、システムパラメータ「P-L」を「Phase」に設定します。

従来の6300Pシリーズでは線間電圧の設定では「相電圧×√3」の計算数値を入力する必要がありましたが、QAシリーズではユーザーが実施するのは上記のようなパラメータ設定のみとなり、数値変換はシステム側で行います。

相電圧と線間電圧の関係

三相交流の相電圧と線間電圧は、線間電圧 = 相電圧×√3 の関係がありますので、例えば線間電圧で200Vを設定すると相電圧としては、115.5V×1.73 = 200V となります。

標準の出力電圧310V(相電圧)では不足する場合(350Vオプションが必要な場合)

北米などは三相4線式の場合、一部線間電圧が480Vとなっており、例えば±20%の電圧変動試験を実施するためには 480V×1.2=576Vまで電圧が必要となります。相電圧変換すると576V÷√3=332.5Vとなるため、標準の310Vを超えてしまいます。
このような場合、350V出力オプションを追加することにより、最大線間電圧が606Vまで拡張する事ができ、試験可能となります。

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