コモンモードノイズの除去

スイッチング電源の出力に現れるリップルノイズ電圧を測定する際、コモンモードノイズの影響により正しく測定できないことがあります。このような場合はコモンモード成分を除去して測定することが必要となります。ここでは、リップルノイズ測定に悪影響を及ぼすコモンモードノイズの除去についてご紹介します。
コモンモードノイズとは?

スイッチング電源の出力に含まれるリップルノイズを測定するとき、スイッチング電源の出力には図のように本来測定するべきノイズ電圧(Eo)の他にコモンモード電圧(Ec)が含まれています。このEcによるコモンモード電流(Ic1, Ic2)はFGラインを通して流れますが、測定器の入力インピーダンスが高い場合Ic1は無視できます。これに対してIc2は大きな電流となるため測定結果にはIc2 × Z2の誤差が発生することになります。

このような場合、差動プローブを使用すればコモンモード成分を除去して正しく測定することができます。

Eo : 出力端子のノイズ(ノーマルモード)電圧
Ec : コモンモード電圧
Zo : 出力端子インピーダンス
Zc : コモンモードインピーダンス
Z1 : プローブケーブル芯線インピーダンス
Z2 : プローブケーブルグランド線インピーダンス
Zin : 測定器の入力インピーダンス
Ic1 : Z1側に流れるコモンモード電流
Ic2 : Z2側に流れるコモンモード電流

リップルノイズメータ、オシロスコープによる測定例


リップルノイズメータには高周波終端抵抗が内蔵されておりますので外部に高周波終端抵抗器は不要です。
スイッチング電源のリップルノイズ測定ガイドラインについてJEITA(電子情報技術産業協会)により規格化されています。(規格番号:RC-9131B)

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製品情報
製品名型名主な仕様
差動プローブDP-100ACMRR=40dB@100MHz(先端みの虫クリップ)
DP-100BCMRR=40dB@100MHz(みの虫クリップ無し)
高周波終端抵抗器TRC-50F2入力インピーダンス50 Ω(1MHz - 100MHz)
リップルノイズメータRM-104100MHz帯域デジタルリップルノイズメータ

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