LabVIEWって、そもそもナニ?
はじめに
LabVIEWはNational Instruments社の計測制御用開発環境であり、一般的なプログラミング言語と見た目やプログラミングの方法は全く異なりますが、LabVIEWもプログラミング言語であり、ソフトウエア開発環境であることに変わりありません。LabVIEWはデータ解析や計測用の豊富なライブラリが提供されており、それらのライブラリをフル活用すれば必要最小限の労力で目的のアプリケーションを開発することができます。
C言語やPythonなど、プログラミング言語の世界では if や while など英語の構文でソースコードを記述するのが大半ですが、LabVIEWの場合は全く異なります。ブロックダイアグラムにプログラムの部品を配置し、それらを「線」でつなげることによりプログラムを作成します。基本「英語」で記述する他のプログラミング言語よりも視覚的に分かり安く見えることから「グラフィカルプログラミング環境」と呼ばれます。今回は、このLabVIEWについて簡単に取り上げてみます。
名前の由来
LabVIEWは、Laboratory Virtual Instrument Engineering Workbench を略したもので、その名称からわかるように、主に大学や企業の研究所(Laboratory)で使われることを想定していたものと思われます。「想定していた」と過去形で書いたのは、現在は研究用途だけでなく様々な現場で使われているからですが、そのコンセプトは「ふだん研究所で使っている様々な機器をVI (Virtual Instrument : 仮想機器)としてPC (LabVIEW)の中に取り込み、それらを相互に接続することで現実の世界と同じように測定が出来ます」ということではないでしょうか。
LabVIEWの特徴
私の主観でLabVIEWの特徴をまとめてみました。
UI
LabVIEWの真骨頂でもあり、以下のようなわかりやすく迷わないGUIをユーザに提供可能です。(LabVIEWサンプルコードより)
ダイヤグラム(プログラミング)
ソースコードの記述方法が異なるだけであり、プログラミングの知識やスキルが完全に不要になる訳ではありません。また、すでに何らかのプログラミング経験者は「ダイアグラムを作成するよりもコーディングした方が早い」と思う可能性が有ります。(そのためかどうか不明ですが、現在のLabVIEWは部分的にC言語等でコーディングできるようになっているようです。)
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開発期間
ユーザ作成のものも含めると膨大な数のライブラリが公開されており、また様々な計測器用ドライバも整備されています。このようなライブラリが開発目的に合致すれば短期間で開発可能と思われます。
メンテナンス性
特定の研究専用で「一品もの」を作成するのであればメンテナンス性はあまり重要ではないかも知れませんが、企業における一般的な開発ではメンテナンスを避けて通ることはできません。 開発時に先々のメンテナンス性を考慮していないと、メンテナンス困難なものに仕上がる可能性が大きく、これは他のプログラミング言語でも言えることですが、LabVIEWの場合はダイアグラムという特殊なUIであることから特に考慮が必要と思われます。
メンテナンスフリーの開発環境とは
メンテナンスフリーはちょっと大げさですが、当社ではそれを目指したものとしてスイッチング電源自動評価をターゲットとした開発環境を提供しています。プログラミングにかける時間を出来る限り削減したスイッチング電源自動評価システム(自動評価ソフトウエア)で次のような特長があります。
UI
一般的なWindowsのインターフェース
プログラミング
日本語による選択式になっており、すぐに使えます。
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開発期間
1日程度のトレーニング後、おおむね数日で評価装置を稼働できます。
メンテナンス性
初めてプログラムを見たとしても何をしているのか理解できますので、メンテナンス不能になることは有りません。
スイッチング電源自動評価システム https://www.keisoku.co.jp/pw/product/system/eval/
関連ページ(LabVIEW対応製品)
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