- GNSSとは?(製品基本ガイド)
- GNSS記録・再生器とは?(製品基本ガイド)
- GNSS信号発生器 ってそもそもナニ?(簡単用語解説)
- LabSatの5大特徴
- 製品FAQ
- 検査成績書・証明書
- お役立ちポータルサイト
- パワエレ用語集
GNSSとはGlobal Navigation Satellite Systemの略です。
世界各国で運用されている衛星を利用した測位システムの総称になります。
日本語では全地球航法衛星システム、全球測位衛星システムなどと呼ばれています。
衛星を利用した測位システムでも特定地域のみで測位可能な物は RNSS(Regional Navigation Satellite System)、地域航法衛星システムとよばれ区別される場合があります。
衛星測位システムは、地球周回軌道上にある衛星からの信号を受信することで受信した位置を算出できるシステムです。
軌道上の衛星は原子時計によって同期している時間情報を送信しており、受信機は受信した信号の僅かな時間差を検出することで衛星からの距離を算出し、位置を割り出すことが出来ます。
理論的には3機の衛星からの信号を受信出来れば位置を算出することが可能であり 同時に受信できる衛星数が多いほど測位の精度は上がります。
現在、日本で利用できるGNSSは以下の5種類です。
GPS | Global Positioning Systemの略 アメリカによって運用されている全球測位衛星システム |
Galileo | EUによって運用されている全球測位衛星システム |
GLONASS | GLObal’naya NAvigatsionnaya Sputnikovaya Sistemaの略 ロシアによって運用されている全球測位衛星システム |
BeiDou | BeiDou navigation Systemの略 中国によって運用されている全球測位衛星システムで、北斗衛星測位システムとも呼ばれている |
QZSS | Quasi-Zenith Satellite Systemの略 日本によって運用されている衛星測位システム 日本語では準天頂衛星システム みちびきの愛称でよばれておりGPSの補完衛星として運用されている ※QZSSはRNSSに分類される場合があります。 |
MSG-2060ではGPS、GLONASS、BDS、QZSSの4種類の疑似衛星信号を発振することが出来ます。
LabSatシリーズは、GNSS衛星信号を使う全てのデバイスや製品の研究、開発、設計、評価、品証、生産、修理、販売といったあらゆるシーンに合わせてご利用いただける様々なモデルが有ります。
手のひらサイズのコンパクトなボディーの中には野外でのGNSS衛星信号をキャプチャーする機能やキャプチャーした信号を再送信する機能、また、シミュレーションソフトSatGenで作成したGNSS衛星の信号を再送信する機能が有ります。野外でのGNSS衛星信号のキャプチャーでは、マルチパス、電離層効果および信号ドロップアウトなどの影響を受けた実際の信号を正確に記録します。シミュレーションソフトでは低ノイズの正確なRFレベルの衛星信号を生成します。この両方の機能によって研究、開発、設計、評価、品証、生産、修理、販売などのそれぞれのシーンで最適な衛星データを提供する事ができます。これらのキャプチャーや再送信の動作をPC無しで単独で行えることは、LabSatの大きな特長の一つです。
重量は960g~1200gと軽く野外で衛星信号をキャプチャーする際に肩掛けしても左程苦になりません。
内蔵のバッテリーで2時間動作しますので受信障害の調査や製品の検査や評価に使用する為の実衛星信号のデータとしては十分な量を確保できます。外部入力電源の電圧範囲は8Vdc~30Vdcと広く、車載して長時間のデータを取得する場合はシガーライターからの電源で直に駆動出来ます。
LabSatシリーズではGNSS衛星信号の他にCAN-BusやRS232やデジタル信号、ビデオ信号などもGNSS信号と同期して同じメディアに記録する事が出来ます。無論再生時も同期して出力されますので記録時の状況をよりリアルに再現する事ができます。
衛星信号データおよび他のデータは内蔵のSDカード(32GB~128GB)またはSSDカード(1TB)に記録されます。カードの入れ替えやPC経由のデータ交換に依って記録したデータの複製や他のLabSatでの活用ができ、異なる事業所で同一の評価条件を構築するというような事が簡単にできます。
記録された衛星デ―タは何度でも同じ内容、同じ状態で再生できますので、一々現場へ出掛けて行って行う煩わしさを最小限に抑え、非常に安定した条件で、簡単”“迅速”、“最も低コスト”で試験を行うことが出来ます。
LabSatはSSDもしくは付属のHDDに世界各地の衛星信号情報を収録した“シナリオ”を記録するので、初めて使用する際など、簡単なテストがすぐに行え大変便利です。
LabSatシリーズは上記の様な素晴らしい試験環境を大変リーズナブルな価格で提供致します。
1.何処にでも持ち運んで記録が可能
Battery:内蔵Batteryで2時間連続動作が出来、車載時はシガーソケットからの給電も可能です。
小型:W167mm×D128mm×H46mm
軽量:960g~1.200g
操作:直観的で簡単に操作出来ます。
モニタ:記録中に信号レベルを表示可能です。
2.世界中の何処の場所の衛星データも作成できるSatGenシミュレーションソフト
場所の指定:Google earthで指定し、飛行機の機内など地上以外の場所も可能です。
移動経路の設定:Google earthで移動ルートのポイントデータを作成します。
移動経路の衛星データ:Google earthのポイントデータを元にSatGenで移動経路を完成します。
移動経路から衛星のL1信号データを生成します。
SatGenの設定内容:衛星の数、現在位置、ルート、総度、日付け、時刻、衛星のCN比
SatGenのサンプル版:全ての機能を確認できシナリオは120秒まで記録可能です。
3.GNSS衛星のデータを最大3つまで同時に記録できる
1つのチャンネルの記録:4つのGNSS衛星(GPS,GLONASS,BeiDou,Galileo)の中から1つの衛星を選択して記録可能です。
チャンネル搭載数:最大3チャンネル(3衛星記録)まで可能です。
記録できる信号の種類:LabSat3はL1信号,LabSat3WidebandはLl1,L2,L5の各信号です。
帯域幅:LabSat3は9.66MHz、LabSat3Widebandは10MHz、30MHz、56MHzの中から選択出来ます。(量子化ビット数1~3はチャネル数と帯域幅に依って決定します。)
4.GNSS衛星データと一緒にCAN、RS232、Digital信号ビデオ信号を同期して記録
GNSS衛星データの記録と同期して、CANは2CH最大、RS232は1CH、Digital信号は2CHその他VBOXカメラシステムを接続してビデオ信号の記録が可能です。
Digital信号の最大入力周波数は1MHzです。
5.GNSS衛星データの記録、再生、シミュレーションなど必要な機材をコンプリート
LabSatシリーズにはGNSS受信用アンテナ、再送信用のアンテナ、CAN・RS232・Digital信号接続用の拡張コネクタ、キャリングケース、SDカード、SSDカード、1TBUSB HDD、バッテリーパック、バッテリーチャージャ、テスト用シールドボックスなど衛星データやその他の信号を記録、再生する際に必要となる機材が全て用意されております。
用途別に見るLabSatの導入例
Record(記録機能):
現場の通信状態を正確に受信して、実験室で忠実に再現します。
シミュレータで創る事の難しい、いろいろな形のトラブル環境を簡単に収録、再現できます。
Simulation:
世界中の至る所の衛星データを時間とコストを掛けずに生成しております。信号レベルが安定していて、ノイズレベルも低く安定した信号が生成できます。
※繰り返し同じ内容を実験出来ます。
※ラボに居ながら世界中の地点での衛星信号の評価が出来ます。
※LabSatで収録したデータは他のLabSatでも使用でき世界中のラボで評価や検査の標準化が行えます。
用途 | 内容 | Record | Simulation |
---|---|---|---|
仮定実験 | GNSS関連のChip、Device、それらを使用したProductsの研究、開発、設計に於いて、世界中の至る所の場所、実際には行くことが困難なエリアなどでの衛星信号の状況を生成する必要が有る。 | ◎ | |
設計仕様検討 | ◎ | ||
使用条件検討 製品仕様決定 | ◎ | ||
実力評価 不具合改修確認 | GNSS関連のChip、Device、それらを使用したProductsの実力評価。ノイズやマルチパスの多い現場のデータを繰り返し再生してテストして誤動作しないか、実力確認。様々な地域の現場のデータを使用して、世界中の問題エリアでの挙動を繰り返し確認する。BUG等の問題修復のハードな検証。 | ◎ | |
現場調査 環境試験 クレーム調査 | 特定の現場、ルートで生じる問題の調査。現場での衛星データをいろいろな時間帯で収録し、持ち帰って現象の発生の確認、発生状況の確認等を行う。クレームが有った場所での衛星データを収集し、検証作業を行う。調査報告のデータとしても使用。 | ◎ | |
調整 出荷検査 | GNSS関連のChip、Device、それらを使用したProductsの調整、検査に使用。 仕様に合った条件を整える為、シミュレータの正確なノイズの少ない信号を使用して行う。 | ◎ | |
修障害確認理後の確認 | 修理の結果、 GNSS関連のChip、Device、それらを使用したProductsの性能が仕様書通りで有るかどうかを、シミュレータの正確なノイズの少ない信号を使用して行う。 | ◎ | |
定期点検 動作確認 | 簡単な動作確認や野外で問題が起こらないかをチェックする。 | ◎ | |
販売 | デモンストレーションで使用。様々な国、地域での動作の安定性を紹介出来る。 | ◎ |
LabSatシリーズ比較表
LabSat 4 | LabSat 3 | |
---|---|---|
Constellations | GPS L1, L2, L5; Galileo E1, E5a/b, E6; GLONASS G1, G2, G3; BeiDou B1, B2a/b, B3; QZSS L1, L2, L5, L6; NavIC L1, L5, S-Band; SBAS L1, L5 Further signals in the upper and lower L band as well as the S-Band can be configured with the web interface. Bespoke requirements like Iridium and Sirius XM radio frequencies are available on request. | GPS L1/Galileo E1/SBAS L1/QZSS L1, GLONASS G1, or BeiDou B1 |
RF Channels | 3 | 1, 2 or 3 (model dependant) |
RF Centre Frequency | User Selectable | 1575.420 MHz (GPS L1, Galileo E1, SBAS and QZSS) 1602.00 MHz (GLONASS L1) 1561.098 MHz (BeiDou B1) |
Bandwidth | Variable 10 - 60 MHz per channel | 9.66 MHz |
Quantisation | 1, 2, 4, 8, or 12 bits (I&Q) | 1 or 2 bit (I&Q) |
Sample Frequency | Automatically adjusted to suit bandwidth 10 – 61 MHz | 16.368 MHz |
Output Signal Level | -73dBm/MHz @ 0dB Variable attenuator provides between +20 dB and -69 dB of adjustment during replay | Adjustable -73 dBm to -103 dBm |
Additional Signal Recording | 2x CAN, 4x Digital, 1x RS232, 1x CAN-FD | 2x CAN, RS232 or Digital (1x CAN, RS232 or Digital for single constellation variant with upgrade) |
Media Storage | 7.68 TB SSD | 1 TB USB HDD & 32 GB SD Card |
Removable Battery | Yes | Yes (for 5 of 6 versions) |
Operating Voltage | 8 - 30 V DC | 8 - 30 V DC |
Models/Variants | 2 Record & Replay / Replay Only | 6 Single, Dual & Triple Constellation, each with Record & Replay or Record only |
Dimensions | 167 x 137 x 52 (mm) | 167 x 128 x 43 (mm) |
Weight | 1.45 kg with battery and SSD | 960 g with battery (910 g without) |
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