「dB」とは?

実際の値が、基準値とどのぐらい違っているかの比率を常用対数で表すための単位「B (ベル)」に1/10を表す「d(デシ)」を付けた物です。「B」にあえて「d」を付けて「dB」としているのは、算出された数値を10倍したほうが扱いやすくなるからです。

dBを算出するための代表的な計算式は以下のようになっています。

交流電圧を表す単位

式から分かるように、dBを算出するためには必ず基準値が必要になります。

計測機器でdBを使用する場合、「基準値が何か?」ということを明確にするため、dBに続いて説明の文字を表記する場合があります。
たとえば、交流信号の電圧を表す場合に使用する「dBVrms」または「dBV」は基準値が1Vrmsであることを意味しています。

Vrms を dBVに変換するためには以下の式で計算します。

交流電圧を表す単位

※電圧を計算する場合に10ではなく20をかけているのは、電圧は電力の二乗に比例することから電力と比較した際に分かりやすいように補正するためです。

この式を使って基準値の0.5倍、1.0倍、2.0倍の電圧をdBVに変換すると以下のようになります。

交流電圧を表す単位

変換する数値が基準値より大きい物はプラス、小さい物はマイナスの値になります。そして数値が基準値と同じの場合は必ず0になります。

このように「dB」は、その数値は基準値からどれだけ違っているかという「基準値からの比率」を表す単位になります。したがって、1Vrmsは電圧が1Vrmsだという意味になりますが、0dBVは電圧が基準値(1Vrms)と同じであるという意味になります。