ひとことで言うと、「電気製品を使用する人間が安全に(感電せず)使用できることを確認するための試験器 」です。
安全試験器(絶縁耐圧試験器)の試験項目は下記の表のように4種類の試験項目で構成されており、機種によって対応できる試験項目は異なります。
また、安全試験器は試験のために1,000V以上の高電圧を発生します。このため、安全試験の作業者が安全試験器から発生する高電圧で感電しないよう、安全のための保護回路が内蔵されています。

試験項目概要
AC/DC耐電圧試験
試験内容は製品種別ごとに異なりますが、基本は定められた高電圧を定められた時間だけ被試験物に印加するというものです。高電圧を印加することによって、ほんのわずかな電流の漏れも検出可能となります。耐電圧試験は様々な電気製品の品質と安全確認のため、100%義務付けられています。安全規格は、IEC, VDE, TUVなどの国際的な機関により規定されております。
絶縁抵抗試験
1,000Vまでの直流電圧を被試験ポイントに印加して直流の電気抵抗を測定します。
アース導通試験
製品のシャーシと被試験物のグラウンドポスト間に大電流を流し、確実にグラウンドに接続されていることを試験します。
リーケージカレント
(タッチカレント)
試験
人間が感電したことを想定し、人間のかわりに人体のインピーダンスを模擬した回路を接続し、回路に発生した電圧から計算してリーク電流を求めます。人体のインピーダンスを模擬する回路はそれぞれの安全規格によって定められており、規格ごとに異なります。