【やさしい技術解説】定格容量を拡張するExtreme Power技術
これまでは3回に渡り、当社の電子負荷装置のラインナップをご紹介しましたが、今回は当社の電子負荷の特徴である、定格容量を越えて使用する事を可能にした技術で有る、「Extreme Power技術」についてご紹介します。
もうちょっと容量が大きければ...と言う声にお応えします
開発時の評価や、生産時の過電流保護機能の検査など、あともう少しだけ容量が取れれば十分なのに、結局必要以上に大きな電子負荷が必要になると言う事を経験された事は有りませんでしょうか?
もうちょっとだけ負荷が取れれば十分なのに...と言う声にお応えするのが当社独自の「Extreme Power技術」です。以下の表をご覧下さい。
最大定格 | Extreme Power技術 | ||||
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モデル | 電圧 | 電流 | 電力 | 20秒以下 | 2秒以下 |
ELL-355 | 30V | 135A | 350W | 430W |
ご覧の通り「Extreme Power技術」により、20秒以下と言う限定された時間内では有りますが、定格より多くの負荷を御利用になる事が出来ます。
「Extreme Power技術」は自動的に負荷容量を制御しますので、使い勝手は通常の負荷となんら変わりません。自動的に容量が拡張される使い勝手の良さを実現しました。
1ランク上の電子負荷と同等の容量を1ランク下のコストでお使い頂けます。
半導体デバイスの能力を最大限引き出す「Extreme Power技術」
以下はELA-305の電圧-電流動作領域を示すグラフです。
このグラフは電圧と電流で囲まれる範囲(面積)が電力を現します。維持時間が短くなるにつれ、囲まれる面積=電力が大きくなるのがお解かり頂けると思います。
グラフでは飛び飛びに代表値を記載していますが、この領域の可変制御は連続的に行われます。
この様な特性は電子負荷に使用している半導体デバイスの特性に因っています。
言い換えますと、当社の電子負荷装置はデバイスの持つ能力をそっくり使い切る事が出来ると言うことになります。
これを可能にする技術が「Extreme Power技術」で有り、当社独自の物となっています。
※特許出願中