温度ドリフトって、そもそもナニ?
温度ドリフト(Temperature Drift)は、測定機器や様々な電気製品が、温度の変化によって発生する誤差や変動を指します。一般的な電子部品は「温度係数」が定義されており、周囲の温度によってその特性に影響を与えることが知られています。このような温度係数によって測定器の測定値が安定しないことを「温度ドリフト」と呼びます。
温度ドリフトの補償
例えば、温度ドリフトがあるセンサーを使用して温度を測定する場合、センサー自体の温度によって、出力値に誤差が生じることがあります。温度が変化すると、センサーの特性が変わり、正確な測定が難しくなることがあるからです。このような場合、センサーの温度特性を事前に把握していることが必要です。つまり、センサーがプラス側にずれているときはマイナスに補正し、マイナス側にずれているときはプラス側に補正するという方法です。
温度ドリフトの補償は、特に高精度な測定や制御が必要なアプリケーションにおいて重要です。例えば、医療機器や産業プロセス制御システムなどでは、温度ドリフトを最小限に抑えることが求められます。温度ドリフトを正確に評価し、補償手法や補正回路を使用して誤差を最小に抑えるのが一般的です。
このように温度ドリフトは、デバイスの設計や材料の選択、環境条件の管理などによって最小化することが可能です。また、温度ドリフトの補償手法としては、定期的なキャリブレーションや温度センサーの組み込み、ソフトウェアによる補正などがあります。
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