プログラマブル電源って、そもそもナニ? 

プログラマブル電源について誰にでもわかりやすく解説

プログラマブルとは

 プログラマブル電源を直訳すると「プログラムできる電源」となりますが、では「プログラムできる」とはどういうことでしょうか。一般的に「プログラミング」は様々なプログラミング言語を使ってソフトウエアを作ることをさしますが、ここで言うところの「プログラム出来る電源」は、電源を使ってプログラミングができるという意味ではありません。

 どちらかと言うと「PCなどと接続して動作をリモートコントロールできる」という意味になりますので、「リモートコントローラブル電源」の方が実際の動作に即しているかも知れませんが、慣例でプログラマブル電源と表記することが多いようです。

リモートコントロールするためには

 プログラマブル電源をリモートコントロールするためにはPCなどのコントローラとインターフェースで接続し、プログラミング(コントロールプログラム)が必要となります。

主なリモートコントローラ
PC     パーソナルコンピュータ 最も普及しており低価格だが、高速のリアルタイム制御には向かない。
PLC   プログラマブルロジックコントローラ シーケンサと呼ばれることもあり、主に工場の自動化で使われている。
主なインターフェース
GP-IB     計測制御用として古くから使われており、ANSI IEEE488として規格化されているため、IEEE488(アイトリプルイー488)と呼ばれることもある。 古い規格であり、高速通信はできないが計測用としては圧倒的な実績があることから今後も継続して使われるものと思われる。
RS-232C 初期のPCには標準装備していたが、現在では大型のデスクトップのみ装備しており、ほとんどの用途ではUSBに移行している。
USBPCの標準インターフェースとして広く普及しており、リモート制御用としても使用可能だが、コネクタが外れやすいという欠点がある。
LANPCの標準インターフェースとして広く普及しており、リモート制御用としても使用可能だが、プログラミングにはネットワーク通信など高度な知識が必要となる。
主なプログラミング言語
C言語高水準言語のご本家と言っても良いもので、1972年に米国のAT&Tベル研究所によって開発されたもの。最もマシン語に近い高水準言語で実行速度が高速。
C++C言語から派生し「クラス」の概念を取り入れて構造化プログラミングできるようになり、大規模システムの開発に対応可能としたもの
BASIC初心者向けのプログラミング言語として1970年代に普及したが、構造化が不可能でメンテナンスが困難になるため、C言語の登場とともに衰退していった。
Java稼働するOSに依存しないプログラミングを特長としており、ネットワークアプリケーションやAndroidスマホなど様々な分野で普及している。
KotlinAndroidの公式開発言語として採用されており、Javaの資産を流用可能
C#名称だけ見るとC言語に似ているが、文法はJavaに近い。Microsoft社から開発環境が無償公開されており、Windowsアプリケーション開発の近道とも言える。
VisualBasic (VB)Windowsアプリケーションを比較的容易に作成できる環境としてMicrosoft社からリリースされたもので、現在はVB.NETに引き継がれている。
VBAVisual Basic for Applicationの略で、Excelなどのオフィス製品に組み込まれており、すぐに使用することができる。
PythonYoutubeやInstagramなどのWebアプリケーションや、最近ではAIの開発で広く普及している。膨大なライブラリが用意されており、(既存のライブラリが使えれば)驚くほど簡単にアプリケーションを開発することができる。

関連情報

プログラミングって、そもそもナニ? https://www.keisoku.co.jp/pw/u-po/402_prg/

GP-IBって、そもそもナニ? https://www.keisoku.co.jp/pw/u-po/393/

PLCって、そもそもナニ? https://www.keisoku.co.jp/pw/u-po/395/

ボーレートって、そもそもナニ? https://www.keisoku.co.jp/pw/u-po/20230530-01/