トランスって、そもそもナニ?
トランス(変圧器)について誰にでもわかりやすく解説
はじめに
トランス(Transformer:変圧器)は、その名の通り電圧を変更することができるもので、交流に限り電圧を上げたり、下げたりすることができます。小さいものではACアダプターから大きいものでは電力会社の変電所や柱上変圧器(電柱に設置された変圧器)など、その用途は多岐にわたっています。今回は、このようなトランスについて取り上げてみたいと思います。
トランスとは
日本国内の電源電圧が100Vということは、ほとんどの人が知っていると思います。では、世界の電源電圧はご存じでしょうか?実は電源電圧100Vの国は唯一日本だけで、他の国々は様々な電圧になっているのです。例えば、日本国内専用のヘアドライヤを海外旅行先の中国で使用できるでしょうか?答えはNOで、場合によってはヘアドライヤを破損する可能性もあります。
中国の電源電圧は、220Vとなっており100V用に設計されたヘアドライヤに220Vを投入すると2倍以上の電圧が印加されることになりますので、内部のモータ等が焼損する可能性大です。
ご存じかも知れませんが、このようなときは海外旅行用グッズとして販売されている「海外旅行用変圧器」を使えば、220Vを100Vに落としてくれますのでヘアドライヤを壊すことはありません。この変圧器こそがトランスなのです。
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トランスの構造
トランスの内部は決して複雑な構造ではなく、(極端に言えば)鉄心に2種類のコイル(一次側と二次側)を巻いたもので、一次側に電圧を印加すると、それらの巻き数比に比例した電圧が二次側に現れます。例えば一次側と二次側の巻き数比が2対1だった場合、一次側に200Vを印加すると二次側には100Vが現れます。この逆も可能であり、二次側に100Vを印加すると一次側に200Vが現れます。
なお、これらは全て交流の場合であり、直流では使用できません。
関連情報
スイッチング電源って、そもそもナニ? https://www.keisoku.co.jp/pw/u-po/376/