CVモードって、そもそもナニ?
はじめに
電子負荷は抵抗負荷と異なり、様々な動作モード(負荷モード)を持っているのが普通です。最も基本的なモードはCC(定電流)モードであり、他にCR(定抵抗)、CP(定電力)モードなどがあります。
負荷モード | 動作 |
CC(定電流) | 電子負荷に流れる電流値が設定値一定になるよう動作する。 |
CR(定抵抗) | 電子負荷の接続相手(電源)からみた抵抗値が設定値一定になるよう動作する。 |
CP(定電力) | 電子負荷で消費される電力が設定値一定になるよう動作する。 |
CV(定電圧) | 電圧を一定にする動作? |
電子負荷は電流を流すためのものなのに電圧を一定にするとはどういうことでしょうか。今回はこのようなわかりにくいCVモードがテーマです。
CVモードの動作
CVモードに入る前に「電圧降下」について理解しておく必要があります。なぜならCVモードは電圧降下という現象をある意味「利用」しているからです。
この図のように接続した場合、スイッチング電源の出力電圧12Vに対して電子負荷のCVモード設定値は10Vであり、2Vの差があります。このとき、電子負荷は負荷端子の電圧が10Vに落ちるまで電流を思いっきり流します。直流電源は出力電圧12Vを維持するように動作しますが、定格電流を超えると維持するのが難しくなり、10Vまで低下すると電子負荷は電流を流すのをやめるというのが基本的なCVモードの動きとなります。
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CVモードの用途
CVモードは電池の放電試験などに適しています。仮にCCモードで放電試験を行うと、電子負荷は電池の電圧が低下しても常に一定の電流を流すため、場合によっては電池を痛めることがあります。CVモードでは設定された電圧まで低下すると自動的が流れなくなますので電池を痛めることはありません。