PTS-miniでできること・できないこと
はじめに
電源自動検査システムPTS-miniは、小規模スイッチング電源の出荷検査を自動化するために開発された製品です。今回はこのPW-miniについて「できること」と「できないこと」を整理してみたいと思います。
合わせて読みたい
できること(例)
入力特性試験 | 入力電流・電力・力率などの規格に対する検査 |
入力変動試験 | 交流(または直流)の入力電圧を変動し、出力電圧の安定度を検査 |
負荷変動試験 | 出力の負荷電流を変動し、出力電圧の安定度を検査 |
出力特性試験(※1) | 出力電圧・電流・リップルノイズ電圧などの規格に対する検査 |
出力電圧可変範囲試験 | 出力電圧可変機能付きの場合、可変範囲を検査 |
起動(停止)電圧試験 | 入力電圧を徐々に上昇(下降)したときに出力が現れる(遮断する)電圧を検査 |
過電流保護機能試験 | OCP(過電流保護)機能が正常に働くかどうかの検査 |
低電圧保護機能試験 | UVP(低電圧保護)機能が正常に働くかどうかの検査 |
試験結果のDB保存 | 検査結果はDB形式で保存され、必要な内容を抽出してMicrosoft Excelに転送することができます。 |
バーコードによる管理 | 所定のバーコードリーダを接続し、検査プログラムの選択・起動やシリアル番号などの入力を自動化することができます。 |
検査プログラムの保護 | 検査プログラムの編集をパスワードで保護することができます。 |
検査成績書の作成 | 検査結果の中から必要なデータを抽出し、Microsoft Excelに転送することで検査成績書の作成を支援します。 |
新規計測器の追加(1) | 新機種の検査などで新たな計測器による測定が必要になったとき、GP-IB送受信機能によりコントロールして測定結果をPCに取り込むことができます。 |
新規計測器の追加(2) | 新規計測器にGP-IBインターフェースが装備されていないとき、その計測器を使用するステップのみオペレータのタイプインが必要となりますが、測定結果は他の測定項目と同様DBに保存されます。 |
※1 出力チャンネルは4チャンネルまで対応。5チャンネル以上のときはPW-800をご検討ください。
合わせて読みたい
できないこと(例)
スイッチング電源以外の試験 | 内容によっては可能ですが、本来スイッチング電源検査用に開発されてものであり、推奨はされません。 |
OVP機能試験 | OVP(過電圧保護)機能試験には対応しておりません。必要なときはPW-800をご検討ください。 |
シーケンス測定試験 | 立上り時間測定などの時間測定には対応しておりません。必要なときはPW-800をご検討ください。 |
ダイナミック負荷試験 | 追加機器として汎用電子負荷を接続すれば、ダイナミック負荷の状態を設定することは可能ですが、波形は目視等で確認することが必要です。 |
波形の試験 | リップルノイズなど、デジタルオシロスコープやレコーダにより取得した波形に対する検査には対応していません。(※1) |
耐電圧試験 | PW-800はスイッチング電源に通電した状態でのファンクションテスト用であり、耐電圧試験は対応していませんので別工程で実施することが必要です。 |