校正って、そもそもナニ? 

はじめに

新入社員の皆さん、ようこそ!今回は、計測器の世界では切っても切れない「校正」についてわかりやすくお話しします。一見難しそうに感じるかもしれませんが、基本的な考え方を理解すれば、それほど難しくないんですよ!

校正とは?

「校正」とは、計測器が正しい値を表示しているか確認し、必要ならばそのズレを調整する作業のことです。
たとえば、壁掛け時計が「1時間で1分遅れる」としたら、徐々に正確な時間からズレてしまいますよね。それと同じように、計測器も使い続けるとわずかにズレ(誤差)が生じることがあります。そのズレを見つけて直すために行うのが校正です。

なぜ校正が必要なの?

計測器が正確な値を示さないと、機械の調整や製品の検査に問題が生じる可能性があります。たとえば

  • 工場で製品を作るとき、誤った計測データを使うと、不良品が増えるかもしれません。
  • 医療機器がズレた値を示すと、診断や治療に影響が出るかもしれません。

したがって、計測器を正確な状態に保つことは、とても重要なことなのです。

校正の流れ

基準となる装置を用意する校正を行うには、計測器と比較するための「基準となる装置」(校正器)が必要です。この基準となる装置は、国や業界の規格に従って非常に高い精度で作られています。
計測器と基準装置を比較校正の作業では、計測器が基準装置とどれだけズレているかを調べます。
記録を取る校正によって確認されたズレや測定結果を記録します。必要に応じてこの記録を保存します。
調整(必要が有れば)校正の結果、計測器が大きくズレていた場合、調整を行い、正しい値を示すようにします。

校正のタイミング

校正は「1回やれば終わり」というわけではありません。計測器を正確に使い続けるためには、定期的に校正を行う必要があります。一般的には以下のようなタイミングで校正します

決まった期間ごと例:1年に1回
重要な作業の前後重要な測定や品質検査の前には校正済みであることが求められます。
異常があったとき計測器の値が明らかにおかしい場合などは、校正を確認します。

校正と点検・調整の違い

初心者が混乱しやすいポイントですが、「校正」「点検」「調整」はそれぞれ意味が少し違います。

校正測定のズレを確認する作業(必要があれば直す)。
点検計測器の外観や動作が問題ないかチェックすること。
調整校正でズレが見つかった場合、そのズレを直すこと。

校正した計測器は「信頼の証」

DDSは、信号生成、無線通信、計測器、医療機器、音響技術、センサー、モータ制御など、多くの分野で利用されています。その主な特徴(正確な周波数制御や柔軟な波形生成)を活かし、特定の業界やアプリケーションに特化したシステムに実装されることで、現代の技術発展を支えています。

校正の目的は、すべての計測やそれに基づく作業が正確で信頼できるようにすることです。少し専門的に感じるかもしれませんが、ポイントだけ押さえるとシンプルですね!

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