商用電源の周波数って、そもそもナニ？

商用電源の周波数

ふだん使っているACコンセントに出力されている電圧が国によって異なることは、海外旅行経験のある方ならご存じと思いますが、実は電圧だけでなく周波数も国によって異なる場合があります。米国、カナダ、韓国、台湾などが60Hzでオーストラリア、ニュージーランド、ヨーロッパなどは50Hzとなっています。その中でも日本は特異な例で、同じ国の中でも周波数が統一されていません。右図の日本地図のように、主に東日本は50Hz、西日本は60Hzとなっています。このようになってしまったのは、電気事業が始まった初期のころに関西では60Hzの米国から発電機を輸入し、関東では50Hzのドイツから発電機を輸入したのが原因と言われています。

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航空機の電源周波数

航空機機内の電源周波数は400Hz（B787では360 ～ 800Hz）となっており、地上とは全く異なります。これは電源周波数を高くした方が各機器を軽量化しやすいためということです。このため、航空機内で稼働している機器の電源仕様は地上とは全く異なるということになります。

周波数変換器の必要性

以下のようなケースで周波数変換器が必要となります。

50Hz（または60Hz）用に設計された機器を60Hz（または50Hz）の地域で使用したいとき
海外に輸出する機器を仕向け地の周波数に合わせて動作確認（検査）したいとき
交流モータの駆動試験を周波数を変えて行いたいとき
航空機用の設備を地上で稼働、動作試験を行いたいとき

なお、海外で使用する機器や航空機の場合、周波数だけでなく電圧も変わりますので周波数変換器というよりも、電圧・周波数変換器が必要となります。

当社の周波数変換器（交流電源）

シリーズ名	入力			出力				備考
シリーズ名	相数	電圧	周波数	相数	容量	電圧	周波数	備考
6900S	単相	100/200V	47-63Hz	単相	500VA-5kVA	0-310V	DC-450Hz
EAL	単相/三相	100-240V	47-63Hz	単相	500VA-6kVA	0-310V	DC-1200Hz
6700	単相	100/200V	47-63Hz	単相	500VA-5kVA	0-300V	45-500Hz
EAB	単相/三相	100-240V	47-63Hz	単相/三相	4kVA/6kVA	5-300V	40-1000Hz	並列運転により容量拡張可能
EAC	単相/三相	100-240V	47-63Hz	単相/三相	3kVA/6kVA	0-300V	40-1000Hz
6500	三相	200V	47-63Hz	単相	10kVA/20kVA	0-300V*	45-70Hz	オプションで45 ～ 500Hz対応可能
6300P	三相	200V	47-63Hz	三相	10kVA-120kVA	0-300V*	45-70Hz	オプションで45 ～ 500Hz対応可能
6300A	三相	200V	47-63Hz	三相	10kVA-120kVA	0-300V*	360-440Hz	オプションで760 ～ 840Hz対応可能
6300	三相	200V	47-63Hz	三相	10kVA-120kVA	0-300V*	45-70Hz	オプションで45 ～ 500Hz対応可能

* オプションで0-600V出力も可能

商用電源の周波数って、そもそもナニ？