AVR(自動電圧調整器)って、そもそもナニ?
AVR(自動電圧調整器)とは?
AVRはAutomatic Voltage Regulatorを略したもので、自動電圧調整器とも呼ばれています。(※) AVRはその名の通り、自動的に電圧を安定化させるための装置で、AVRから見て入力側(商用ライン)の電圧が変動したり、AVRの出力側(負荷)に流れる電流が変動してもAVRの出力電圧を一定に保つように動作します。
※AVRの名称について
厳密にはAVRを日本語にすると「自動電圧調整器」ですが、一般的には交流電源などの安定化電源も含めてAVRと呼ぶことが多いようです。
AVR(自動電圧調整器)の種類
- スライドトランス方式
スライダックとも呼ばれる可変式のスライドトランスをモータ制御により設定した電圧に変更するもの。設定に時間がかかるため、最近ではあまりみかけなくなっている。
- リニアアンプ方式
交流電源の方式であり、パワーアンプ方式とも呼ばれる。電圧だけでなく周波数も設定できるが、スイッチング方式と比較して効率が低くサイズが大きくて重いのが欠点。
- スイッチング方式
交流電源の方式であり、PWM方式とも呼ばれる。電圧だけでなく周波数も変更でき、リニアアンプ方式と同様に電圧と周波数を設定でき、効率が高く小さくて軽い。スイッチングノイズを発生するのが欠点。
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AVR(自動電圧調整器)の必要性
ご存じのように一般家庭のコンセントに出力されている電源電圧は国によって異なります。日本は100Vですが、アメリカ合衆国は115Vでカナダは120V、ドイツに至っては230Vとなっておりバラバラです。また、周波数についても国によって50Hzと60Hzにわかれています。
AVR(自動電圧調整器)は、海外向けに設計された機器を日本国内で試験するときに必要となります。すなわち様々な国の電源電圧や周波数をAVRで出力し、製品の出荷検査等で利用している訳です。また、AC100V±10%のように定格入力電圧の下限や上限での動作確認にも利用されています。
関連ページ
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周波数変換器ってそもそもナニ?
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