交直両用電源って、そもそもナニ?

DC電源、AC電源とは?

全ての製品を把握しているわけではありませんが、現在普及している「電源(安定化電源)」と呼ばれるものは次のようになっていると思われます。(実験用などで使われる特殊な電源は除きます)

DC電源
(直流安定化電源)
商用電源(交流)を入力とし、これを変換して安定化された直流を出力するもの
AC電源
(交流安定化電源)
商用電源(交流)を入力とし、これを変換して様々な電圧・周波数の交流を出力するもの
AC-DC電源

「AC-DC電源」は製品のカテゴリと言うよりも、おそらく次のような意味合いで使われているものと思われます。

  • ケース1:ACをDCに変換する電源(DC電源、AC/DCコンバータ)
  • ケース2:AC, DC両用の電源

ケース1はDC電源そのものですね。問題はケース2になりますが、AC, DC両用の安定化電源なんて存在するのでしょうか?答えは「YES」です。

AC, DC両用電源ってナニ?

結論から言うとAC電源がそれにあたります。一般的にDC電源で交流を出すことは出来ませんが、AC電源の多くはDC出力にも対応しています。具体的には「DC出力モード」を持っているAC電源を使えばDC電源として使うことも可能な訳ですが、使用には注意点があります。

それは、純粋なDC電源と比較して出力のリップルやノイズは「それなり」ということです。ちょっと語弊がありますが、「もともとAC電源なのですから、これくらいで我慢してください」というこのなのかも知れません。

AC-DC両用電源使用上の注意点

予算的に可能でしたらDC電源とAC電源は別々に用意した方が無難ですが、時間的な制約等でどうしてもAC電源をDC電源として使わざるおえない場合もあるかも知れません。その場合、次のような注意点があります。

  • 出力リップル
    AC電源をDC出力モードで使用した場合、数百mVから場合によっては1V以上のリップルがありますので、設定電圧が低いほどリップルの影響を無視できなくなります。
  • 操作上の注意点
    言うまでもなくACモードに変更すれば交流も出力されますので、場合によっては接続された供試物を破損させる恐れがあります。

関連ページ(AC, DC両用電源)

EALシリーズ https://www.keisoku.co.jp/pw/product/power/ac/eal/
EACシリーズ https://www.keisoku.co.jp/pw/product/power/ac/eac/

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