CRモードで電流レンジがAUTO設定なのにレンジが自動で切替とならず「OVER CURRENT」アラームが出る
原因① 過電流保護設定のリミットが働いている
過電流保護機能として電流リミットを設定し、その電流に到達した場合は、レンジの状態に関わらず機能します。
対策: 電流リミットの値を見直してください。
原因② 下位レンジのリミットが働いている
電流レンジの切替境界の付近で計測値が留まると、タイミングによっては下方のレンジの最大値検出が働き、上方のレンジに移行せず「OVER CURRENT」として出力がOFFとなる場合があります。
電子負荷は電圧・電流レンジごとにそれぞれCR負荷量の調整値が設けてあります。
同じCR設定値でも、電圧レンジを変えるだけで負荷電流が若干変動しますのでそれに伴い電流リミット動作につながった可能性があります。
LNシリーズの、CRモードに対する電流オートレンジの切替タイミングは以下の通りです。
例)LN-300Aの場合
電圧レンジ(L:20V)に設定すると、電流レンジはMレンジから0.2500Ω以下を検出するとHレンジに自動で切り替わります。
電圧レンジ(H:120V)に設定すると、電流レンジはMレンジから0.7500Ω以下を検出するとHレンジに自動で切り替わります。
例えば、電圧を1Vにしていただき、抵抗値を可変すると、電流レンジが自動で切り替わる様子がご確認いただけます。
また、LN-300A電流のレンジのMレンジリミットは以下の通り6Aとなります。
CRモードでは、安全設計の為、低電圧時に急激に過大な電流が流れることを防ぐ目的で、レンジのリミットに達した際にアラームが出る仕様となっております。
「OVER CURRENT」アラームが出てしまう場合、電圧Lレンジでの電流オートレンジ切替ポイントとなる0.25Ω到達前にMレンジリミットが働いたものと考えられます。
対策: 電流オートレンジを電流Hレンジに切り替えてご使用ください。