シミュレーションが収束しない
C、Lの直並列回路
- 定電圧電源にCを、定電流源にLを接続
- OPアンプを利用した積分器のC
- 素子の定数範囲
- 状態が確定しないスイッチ素子
- 複数のトランスのコイルを直列接続
- ダイオードにLを直結した場合のステートエラー
- C、Lの直並列回路は避けて、一つのC、LLにまとめる
- Cの直列は一つにまとめる
- Lの並列は不可
※変圧器を介してC、Lが直・並列接続される場合には回路特性に影響しないようなRをC、Lに付加する。 - 定電圧電源にCを、定電流源にLを接続したような電流・電圧が無限大に達する場合はシミュレーションできない。適当なRを付加して減衰波形にする
※電源の安定化用としてCを接続してシミュレーションエラーとなる事例が結構あります。SCATでの電源は理想電源となっていますので、シミュレーション時には安定化のCは無視するか、ESR相当の抵抗を付加するか、配線分の寄生抵抗を付加してください。
OPアンプを利用した積分器などでフィードバック素子としてCのみを使用した場合にもこの問題が発生するためにカットオフ周波数見合いのRを付加してください。
(素子定数範囲が1.0e17を越えると演算精度が保証されません)
状態が確定しないスイッチ素子がある場合には、素子に並列に微少容量のCを付加します。
※1周期で1000を越える状態変化があるときは演算が不安定となります。
※Parameter:Teps(最低持続時間)はデフォルトで10-20になっていますが、スイッチング周波数の千分の一を目安にしてTepsの設定値を大きくしてください。
STATE画面でエラー表示されている行で状態が変化しているスイッチ素子に注目してください。
STATE画面で表示されるエラーステータスは次の2種類があります。
S:状態決定失敗
T:状態変化時刻決定失敗
下図のようにSCATウィンドウの上部にもエラー発生状況が表示されますので最初にシミュレーションする場合や、回路定数を変更してシミュレーションする場合にはこのエラー表示がでていないかどうかチェックしてください。
素子の配線は自動接続を利用します。(結構多いケースです!!)
制御Gainは最初小さい値から始めて各スイッチの動作状況を確認後、徐々に大きな値に設定していきます。
右図のような回路含む回路でState Errorが発生した場合には、右図のように高抵抗RをLに並列に接続します。